アート教室のNARAMIXです。家で過ごす時間が増えて、少しでも過ごしやすくしようとお部屋をイメチェンする人が増えているそうですね。
お気に入りのポスターや絵画、こどもやお孫さんの貢物(もとい作品)を飾って雰囲気アップ!
・・・と言いたいところですが、飾ってみたらアレ?何か変。紐が額縁の上からはみ出しちゃって、壁に取り付けたフックから何からみんな丸見えに!
もう少しカッコよく飾ることはできないだろうか・・・?そんな方にオススメの動画がコチラ。
動画の中では紙の作品の額装方法と額紐の結び方を紹介しています。
近年は軽量額縁なども出てきてはいますが、やはり手に入りやすく信頼できる品質の額縁はそれなりの重量があります。
重量のあるものを壁掛けする際には、額紐の結び方が安全性に直結します。万一地震などで外れた場合、怪我や破損を招きかねません。正しくしっかり結びましょう。
作品の見栄えがワンランクアップ!額装マット
また、手持ちにある水彩画やポスター・絵葉書などの紙ものの作品を額縁におさめたいけれど、ぴったりのサイズがみつからない!なんてことがあったりしますよね。
そんな時こそ額装マットの出番です。
額縁に作品をぴったり合わせるのもいいですが、余白がなくてなんとなく窮屈な場合も。
作品より一回り大きな額を用意して、マットで余白を作ってあげるとグッとしまりがでて見えるのでおすすめです。
また、大きな額に小さな作品を入れることもできますし応用が効くところもいいですね。作品専用に額縁を特注サイズで作らなくていいのでコストがかかりません。
額装マットは額縁屋さんで購入・カットがしてもらえます。大体は額縁を買う時にオプションで選択できることが多いですね。大型のホームセンター・額コーナーのあるロフト・画材屋などの店舗、またはオンラインショップで注文できます。
マットに作品をテープやコーナーで固定する時ゆとりが必要になるので、作品より少し内側に窓をカットしてもらいます。
ちなみに自分でマット用の厚紙を買って専用のカッターを使用すれば、自作することもできます。
壁に額を安全にかけよう
お部屋の壁に飾る時には少し準備が必要です。
飾りたい壁に額と同じサイズに切り取った新聞紙を仮止めし、フックを止める位置に目印をつけます(額紐がついている位置)。
そして仮止めの新聞はそのままにフックを取り付け、その後新聞を破いて外します。
額縁の取り付け位置は目線の高さがちょうどいいです。
頻発する地震に備えた安全策も必要ですね。重さのあるものを壁にかける時は、かけるものの重量の約2倍の耐荷重フックをおすすめします。
また、吊り金具のついていない額もたまにあるので、そういう時には自分でつける必要があります。意外と吊り金具のパーツの名前がわからなかったりして、また今度でいいか〜と言っているうちに絵を掛けそびれるなんてこと結構ありますよね。
吊り金具の位置は額紐の位置でもあります。大体3分の2の高さにすることが多いです。
フォトフレームなどの軽い額縁なら三角カンで十分なので、まとめ買いしておくと思い立った時にすぐ額に取り付けられて便利。壁面フックには壁紙用コマンドタブフックなどを使えば、壁紙を傷めることなく好きな場所に設置できます。
美大生の展示における安全対策
じつはこうした基本的な展示方法すら美大でも教えてくれなかったりします(聞けば助手さんが教えてくれたりはするけども…)。学内展の時には自己流でやって作品を壊してしまったり、予算がなくて十分に安全対策が取れなかったりして大変苦労しました…。いまだに設置方法に悩むことも多々あります。
私が在籍していた油絵のアトリエでは額装しない学生も多かったので石膏ボードの壁面に直接釘を打ってキャンバスを引っ掛けることが多かったのですが、外で展示する時にはそうはいきません。そもそも釘打ちできる会場やスタジオは少ないんです。
設置を業者にたのむアーティストもいますが、アーティスト自身が設営を行うことが多い近年安全対策は必須です。作ってハイおしまいならどれだけ楽でしょうか。数年前にも学生による野外展示でボヤが発生し人が亡くなる悲惨な事故もありましたし、もっと安全についての知識が広まるといいなと思います。